消えゆく街の記憶とこれからの創造 ― 『この都市のまほろば Vol.7』を読む
消えるもの、残すもの、そして創ること—都市のまほろばを探る旅
尾島俊雄によるシリーズ第7巻の魅力
『この都市のまほろば 消えるもの、残すもの、そして創ること Vol.7』(中央公論新社、2013年)は、都市社会学の視点から地域社会の変容を描いた貴重な研究書です。著者の尾島俊雄氏が、過去から現在、そして未来へと続く都市の物語を、丹念に紡ぎ出します。
なぜ「まほろば」なのか?
「まほろば」とは古語で「素晴らしい場所」を意味し、本書では消えゆくものや伝統、文化を守りながら、同時に新たに創造していく都市の姿を示唆。さまざまな社会変動の中で、何を残し、何を手放し、どんな未来を築くのかを問いかけています。
本書の特色と読みどころ
- 多角的なアプローチ: 社会学、歴史学、文化人類学的視点から都市の変容を分析
- 事例研究豊富: 実際の地域社会の変遷やそこに生きる人々の声を通じてリアリティを追求
- 未来志向の視点: 消失の一方で、創造や再生の可能性にも光を当てる
こんな人におすすめ
- 地域社会の変容に関心がある読者
- 都市の歴史や文化の継承に興味がある学生・研究者
- 未来のまちづくりを考える自治体関係者や一般市民
時代とともに姿を変える都市。その中で「まほろば」と呼ばれるにふさわしい場所をどう守り、どう築いていくのか。本書はその答えの糸口を示してくれる一冊です。ぜひ手に取って、あなたの街の未来を一緒に考えてみませんか?